演題

術前に非浸潤性乳管癌と判断した乳癌手術症例の診断と予後

[演者] 菊池 真理子:1
[共同演者] 小坂 愉賢:1, 田中 蓉子:1, 信太 昭子:1, 西宮 洋史:1, 加藤 弘:1, 仙石 紀彦:1, 渡邊 昌彦:1
1:北里大学外科

<目的>近年、非浸潤性乳管癌(DCIS)の中に進行が遅いサブグループが存在し、外科的治療を省略できるのではないかと考えられている。今回われわれは術前にDCISと判断した症例の診断や予後を検討した。<方法>症例は2011年1月~2017年8月に針生検(CNB)またはステレオガイド下マンモトーム生検(ST-MMT)にてDCISと判断し、手術を施行した218例。診断方法や予後について検討を行った。
<結果>超音波にて腫瘤や低エコー域を認めCNBを行った症例が109例(50%)、石灰化病変のみでST-MMTを行った症例が98例(45%)、腫瘤摘出術で診断をした症例が11例(5%)であった。術後の病理結果にてDCISであった症例が153例(70%)、浸潤癌の併存を認めた症例が63例(29%)であった。2例は明らかな病変を認めず、ST-MMTにて病変がすべて採取されたと考えられた。CNBで診断した症例のうちDCISであった症例は64例(59%)、ST-MMTで診断した症例のうちDCISであった症例は81例(83%)であった。術式は乳房部分切除(Bp)が88例、乳房全摘術(Bt)は128例(うち19例はNSM、3例はSSM)であった。同時再建は20例に施行した。センチネルリンパ節生検(SNB)を行った症例が206例(95%)であり、4例はSNB転移陽性であった。Bpを施行した88例のうち79例(90%)は残存乳房に対する放射線照射を施行した。断端陽性は23例(11%)に見られ、Bp後の側方断端陽性が18例、Bt後の深部断端陽性が3例、NSM/SSM後の断端陽性が2例であった。このうち2例は追加切除を行い、その他は放射線照射(Boost)を施行した。局所再発は1例(0.4%、NSM後の乳頭下再発)に認め、追加切除の後に補助化学療法を施行した。遠隔転移は1例も認めなかった。<考察>術前に生検でDCISと診断した症例でも、29%に浸潤部を認めた。残存乳房に対する放射線照射を行っているため局所再発は極めて少なかったが、同時再建を行う症例が増加しており、注意が必要である。
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