発表

L-013

反すう対象の想起を伴う「注意分割気晴らし」の有効性について

[講演者] 石川 遥至:1, [司会者] 越川 房子:1
1:早稲田大学

 ネガティブな気分への対処方略の一つである気晴らしは,即時的に気分を改善することが実証されているが,効果の限界もまた指摘されている。例えば,高反すう傾向者では,反すうが始まるとそこから意図的に注意を逸らすことが困難であり,自発的な注意の転換を要する気晴らしをうまく実行できないことが推察される。他方で,気晴らしが問題の回避としてのみ機能すると,不適応的な結果につながる可能性が指摘されている。
 そこで石川・越川(2017)は,これらの点を改良した新たな気晴らし方略として,不快な対象を意図的に想起しながら並行して気晴らし課題を行う「注意分割気晴らし」を提案した。これまでの研究からは,この新しい気晴らしが特に高反すう傾向者に対して一定の効果を示すことが窺われる。本講演では,注意分割気晴らしの効果とその機序を検討した研究について概説する。
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