発表

L-008

幼児期におけるルーティンの獲得と実行機能の相補的関係の検討

[講演者] 柳岡 開地:1,2, [司会者] 齊藤 智:3
1:東京大学, 2:日本学術振興会特別研究員PD, 3:京都大学

着替えのように,何度も経験することで学習される目標志向的な行為系列をルーティンと呼ぶ。日常生活では,大人だけでなく子どもたちも行為系列を何度も繰り返すなかでルーティンを獲得し,次の行動を選択するプロセスを自動化してゆく。また,様々な変化や妨害により引き起こされるルーティンから逸脱した状況では,子どもたちも到達すべき目標に従って手順を変えるなど,意識的に行動を制御する必要がある。本発表では,シミレーション研究や成人研究から得られた知見をもとに,自動的な処理システムであるルーティンと意識的な処理システムである実行機能が発達的にどのように関連しあうのかを検討する。具体的に,6つの研究を通して,実行機能の中核である目標保持機能がルーティンの獲得を促進し,ルーティンの獲得によりルーティンから逸脱した場面でのみ実行機能を駆動するようになることが示唆されたことから,両者が相補的関係にあることを提唱する。
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